イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)
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イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)
クレイトン・クリステンセン

定価: ¥ 2,100
おすすめ度:

発売日: 2001-07
発売元: 翔泳社
???顧客の意見に熱心に耳を傾け、新技術への投資を積極的に行い、常に高品質の製品やサービスを提供している業界トップの優良企業。ところが、その優れた経営のために失敗を招き、トップの地位を失ってしまう――。本書は、大手企業に必ず訪れるというこの「ジレンマ」を解き明かしベストセラーになった原著、『The Innovator's Dilemma』の増補改訂版である。 ???ハーバード・ビジネス・スクールの教授である著者は、この逆説的なコンセプトを、学問的体系に基づいた緻密な論理構成によって実証している。事例として取り上げるのは、ディスク・ドライブや掘削機といった業界のほかに、ホンダが進出した北米市場やインテルが支配したマイクロ・プロセッサ市場など。それぞれの業界で起きた「破壊的イノベーション」を検証し、それに対処できない大手企業の宿命ともいえる法則を導き出している。 ???優れた経営とされてきたものが、「破壊的イノベーション」の前ではすべて無効になり、逆にマイナスの価値さえもちうるという指摘にはただ驚かされる。その点で本書は究極のイノベーション論であり、イノベーション・マネジメントの新境地を切り開いたものとして画期的な論考である。 ?「ジレンマは、解決できる」として著者が示す処方箋は、「成功体験」をもつ企業のトップはもちろん、イノベーションにかかわるすべての企業人にも必読の内容である。増補された「グループ討論の手引き」は研修のテキストにも活用できる。利用価値の高い1冊だ。(棚上 勉)
企業の継続的繁栄のために
日本語版の初版からだいぶ時間が経っているが、いまでも非常にエキサイティングなものである。
基本的には以下の「持続的ノベーション」「破壊的イノベーション」「バリューネットワーク」の関係を理解すれば本書の概要はつかめる。
持続的イノベーションとは、既存の製品を発展的に継承ており、顧客もその発展を求めている類のイノベーションである。
破壊的イノベーションとは、既存の製品の代替しうるが、当初は性能などが著しく劣る上、コストも高いことなど既存の顧客は敬遠するような
イノベーションである。しかし、スペック、コストなどがこなれてくれば新たな価値基準をもたらし、主流市場で一気に逆転できる可能性を持って
いる。
バリューネットワークとは、それぞれの顧客のつながりである。企業は常に顧客のニーズを満たすものが求められ、資源の配分も顧客ニーズに束縛
される。イノベーションの是非を実質的に支配している。
主流市場で成功している企業は、破壊的イノベーションを開発しても既存顧客からスペックやコストなどの理由で採用されることはないため、
その技術を継続して開発しようとはしないことがほとんどである。
しかし、同様の技術を開発した新興企業は、全く新しい顧客を開拓し、利益を得ながら、更なる開発を行うことによりスペックやコスト競争力を
高め、以前はその技術を敬遠していた大規模な市場へとシェアを拡大し、逆転することができる。
つまり、成功企業の凋落は顧客のニーズを無視しているわけでも、経営者が無能なわけでもなく、むしろ真摯に顧客のニーズに応えようとしている
からこそ、そのバリューネットワークが障害となり、破壊的イノベーションに取り組むことができず新興企業に逆転されてしまうというのが著者の
主張である。
これらのことがHDDを中心に掘削機、製鉄、オートバイなどの事例により繰り返し解説されており、最後には著者自らが電気自動車ビジネスを行った
場合のシミュレーションをして、説明しており、非常に具体的でわかりやすく書かれた内容である。
続編はさらに実践に踏み込んだ内容となっているようなので是非読んでみたい。
これぞ経営学
会社が継続的に成長できるかどうかは、必要なイノベーションを必要なタイミングでお越し、それを次の柱のビジネスに成長させられるかどうか、につきると個人的に思っている。自分の前職の会社も、結局イノベーションを起こそうと、先端技術を開発した会社の買収を継続したが、それらが結局ビジネスの柱に育たず、投資に対するReturnがほとんどでず、リソースが逼迫し、別の会社に買収されてしまった。
イノベーションを管理する上でのキーポイントを事例を用いて、ここまで顕在化している本は、私の知る限りいまだにこの本だけである。再度MBA取得後に読んでみると、さらに味がある。いくつかのキーポイントの中でも、自分が一番のポイントだと思うのは、破壊的技術をビジネス化する際には、まだマーケットもニーズも顕在化していないので、当初の計画に二度・三度の試行錯誤をできるだけの資源を確保したビジネス計画をあらかじめ立てておく、という点である。この点を踏まえずに、一度の試行錯誤で、イノベーションの根をつぶしているケースが本当に多い。経営に携わる方は、必読だと思う。
HDDを題材にしているが、ウォークマン・携帯電話・デジカメなど何にでも当てはまる。
成功している企業はまさにその正しいマネジメントにより敗れるというジレンマは衝撃的だった。世の中をひっくり返すような新しい技術は、当初は性能が見劣りがして利益も出そうもないし、市場もなさそうだ。今の顧客の望むものを提供するほうが利益があがる。
しかし、いつの間にか新技術は思いもかけぬ市場を切り開き、そのことによって性能が上がり利益が出るようになり、いつの間にか従来製品を駆逐してしまう。対策は、破壊的なイノベーションと感じたら、分割した小さな組織に全てを任せてしまうことだ。大企業では稟議が通らないし、何より開発者すら市場が何処にあるか分からないそうだ。
欧米の技術論文の特徴として、同じようなことを何度も繰り返して記述していて、くどい、しつこい。しかし、これは逆に日本人読者の理解が早すぎるからと割り切るしかない。
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